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(22) 2022/2023シーズン公演(最終更新日:2022.11.16)-------- (大部分の画像は、クリックすると大きくなります)

2022.10.10:「ジュリオ・チェーザレ」
2022.11.15:「ボリス・ゴドゥノフ」


《過去のシーズン公演》:  1999/2000 * 2000/2001 * 2001/2002 * 2002/2003 * 2003/2004 * 2004/2005 * 2005/2006 * 2006/2007 * 2007/2008 * 2008/2009 * 2009/2010 * 2010/2011 * 2011/2012 * 2012/2013 * 2013/2014* 2014/2015* 2015/2016 * 2016/2017* 2017/2018* 2018/2019 * 2019/2020* 2020/2021* 2021/2022


2022.10.11:「ジュリオ・チェーザレ」

ヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」は、今年の3月に中山美紀ほかが好演した川口のリリカホールでの公演があったが、 が新国立劇場でもコロナ禍のため2年半も延期になっていたが、今回やっと上演された。
歌手陣は、今回も邦人歌手中心であったが、作品の楽しさは十分に味わえた。 しかし、カストラートが活躍した時代のオペラでの声種の割り振りについては、当時もパロディー的な面白さ追求したのかもしれないが いつも違和感を持ってしまう。
ジュリオ・チェーザレ役(初演:カストラート、川口公演では、バリトン)は、 ノルウェー出身で新国初登場のマリアン・ベアーテ・キーランド(Ms)が歌ったが、極めて高い歌唱力を持ち、淀みなく透明感 あふれた美声を駆使し、なかなかの好演であった。クレオパトラを歌った 森谷真理(S)は、コロラトゥーラの技巧と 豊麗な声を兼ね備えた得難い歌手であるが、今回も持ち味全開で大変素晴らしかった。コルネーリア役の 加納悦子(Ms)は、 艶のある美声を駆使してやはり好演。セスト役の金子美香(Ms)も熱演であったが、やや力み過ぎの感もあった。 カウンターテナー(藤木大地村松稔之)の2人は、演出の違いや川口公演の2人(中嶋俊晴、彌勒忠史)の印象が強すぎたせいもあるが、 やや物足りなかった。クーリオ役の駒田敏章(Br)は重厚な声を、アキッラ役のヴィタリ・ユシュマノフも 持ち前の美声を活かし好演。 一方、演劇・オペラ双方の世界で活躍中というフランス人 ロラン・ペリーによる演出は、個人的にはあまり楽しいものではなかった。 主役級人物を巨大な装置に乗せて登場させたり、人に担がせたりという工夫もあったが、舞台を「博物館の倉庫」 に設定しているため常に暗く雑然とした背景が目に入り、視覚的にはあまり楽しくなかった。映像などを取り入れ、もう少しすっきりした 舞台にしてほしかった。
管弦楽は、リナルド・アレッサンドローニ指揮下の東京フィルハーモニー管弦楽団。(2022.10.11 記)


2022.11.15:「ボリス・ゴドゥノフ」

ムソルグスキー作曲のこのオペラを初めて観たのは、 1965年のスラブオペラの来日公演 であるが、題名役の歌手(チャンガロヴィッチ)はやや期待外れであったが、いかにもロシア的な 重厚な音楽は強く印象に残った。 今公演のマリウシュ・トレリンスキによる演出は、極めて現代的で往時のロシアにおいがほとんど感じられなかった のは少々残念であった。舞台は、LEDで縁取りした巨大な立方形の鉄枠を自在に動かしたり、野球場の外野の大スクリーンのように 歌手の表情をアップで背景のスクリーンに東映したりの新機軸は、それなりの統一感もあり、なかなか効果的でお面白かったが、 滅多に観ないオペラなのでやはり、今年の1月にMETライブで見たようなオーソドックスな演出で観たかった。 なお、今公演では、王子フョードルと聖愚者が一体化され、黙役としてフランスの女優ユスティナ・ヴァシレフスカ が演じたが、さすが女優、演技過剰と感じるほどの熱演で、存在感を示した。
一方、歌手陣は、ウクライナ情勢に関連してロシア人歌手が全て、邦人を含む他国人歌手に 入れ替わったが、幸い実力者が集まり、高レベルの演奏であり、満足した。 外人歌手の中では、ひときわ豊かな美声を持つジョージア出身の ゴデルジ・ジャネリーゼ(Bs) が圧巻であった。主題役を歌ったドイツ出身の ギド・イェンティンス(Bs)も同様に素晴らしかった。 シェイスキー公を歌ったオランダ出身の アーノルド・ベズイエン(T)もベテランらしい存在感があり、好演。 邦人歌手では、ワルラーム役の河野鉄平(Bs)等がそれぞれ好演。新進の工藤和真(T) も輝かしい声を活かして好演。清水華澄(Ms)も容姿を含めて適任で、期待通り好演。 管弦楽は、大野和士指揮下の東京都交響楽団。(2022.11.16 記)


 
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