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(22) 2021/2022シーズン公演(最終更新日:2022.7.18)-------- (大部分の画像は、クリックすると大きくなります)

2021.9.10:「清教徒」
2021.10.9:「チェネレントラ」
2021.11.24:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
2022.2.2:「さまよえるオランダ人」
2022.2.11:「愛の妙薬」
2022.2.23:「ドン・ジョヴァンニ」
2022.4.3:「ばらの騎士」
2022.4.20:「魔笛」
2022.5.22:「オルフェオとエウリディーチェ」
2022.7.17:「領事」


《過去のシーズン公演》:  1999/2000 * 2000/2001 * 2001/2002 * 2002/2003 * 2003/2004 * 2004/2005 * 2005/2006 * 2006/2007 * 2007/2008 * 2008/2009 * 2009/2010 * 2010/2011 * 2011/2012 * 2012/2013 * 2013/2014* 2014/2015* 2015/2016 * 2016/2017* 2017/2018* 2018/2019 * 2019/2020* 2020/2021


2021.9.10:「清教徒」

藤原歌劇団公演(共催:新国立劇場・東京二期会)で、 ベッリーニ作曲の「清教徒」が上演された。 このオペラでは、ソプラノの名アリアとともに、「ハイC」以上の超高音が要求されるテノールのアリアが聴きどころあるが、 この超高音を出せるテノールは稀であるため、名曲の割には上演の機会も少ない。23年前、筆者がウィーン国立歌劇場でこの オペラを観た際も、アルトゥーロを歌ったテノールが高音に苦しみ、観客の強烈なブーイング を浴びていた。
今公演の出演歌手の内、アルトゥール役の 澤崎一了(T)は、初めて実演に接するので強い関心を持ったが、結果は若々しい美声で見事にこの難曲を歌いきった。改めて、近年の 我国のテノールの層の厚さを実感した。エルヴィーラを歌った 佐藤美枝子(S)は、さすがに存在感十分の好演であった。リッカルドを歌った岡 昭宏(Br)も、 若々しい軍人役を好演。なお、合唱団は、さほど不自然ではなかったが、時節柄全員マスク姿であった。
一方、松本重孝演出による舞台は、壮大とは言えないが、重厚さも適度にあり、ドラマの進行に良くマッチしていた。 管弦楽は、柴田真郁指揮下の、東京フィルハーモニー交響楽団。
余談ながら、公演プログラムの“あらすじ”が英文のみであったのは、少々不親切!(2021.9.11 記)


2021.10.9:「チェネレントラ」

新国では2度目(初演:2009年)の上演となるロッシーニの傑作「チェネレントラ」が今シーズンの 開幕オペラに選ばれた。 前回は、ジャン=ピエール・ポネルの古典的な名演出によるものであったが、今回の粟國 淳による新演出では、舞台を 現代の映画撮影所に設定したため、カメラマンなど多数の人物が登場するとともに、字幕に“王子”が現れたりして、 少々戸惑ったが、高さと奥行きをたっぷりとった幻想的で、彩り豊かな舞台装置は秀抜で、十分に目を楽しませてくれた。 また、ガラス窓のような巨大な間仕切りの活用などにより、場面転換が大変スムーズであった。
一方、歌手陣は、今回も適所適材で理想に近かった。 題名役の脇園 彩(Ms)は、昨年の「セヴィリアの理髪師」のロジーナ役同様、今回のアンジェリーナ役でも、持ち前の美声と歌唱力全開で、見事であった。 ドン・ラミーロを歌ったルネ・バルベリ(T)は、 明るい超美声の持ち主で、やはりなかなかの好演であった。第2幕では、鳴りやまぬ拍手に応えて、珍しく合唱団とともに アリアを再唱した。(12年前の上演時にも、同様のアンコールがあった。) 2人の美声のバリトン:ダンディーニ役の上江 隼人 およびドン・マニフィコ役のアレッサンドロ・コルベッリ、 ド派手な衣装を身に着けた意地悪な2人の姉:クロリンダ役の高橋 薫子及びティーズベ役の齊藤 純子、 アリドーロ役のガブリエーレ・サゴーナ も見事な歌と演技を披露した。
なお、コロナ禍のためもあって、このところ邦人歌手の主役級での出演が増えているのは、結構なことである。 故若杉 弘元新国芸術監督によると、カタカナ名の多さと客の入りは比例するとのことではあるが、コロナ終息後 もこの比率を続けてほしい。 管弦楽は、城谷正弘指揮下の、東京フィルハーモニー交響楽団。(2021.10.10 記)


2021.11.24 :「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

16年ぶりにR.ワグナー 作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が上演された。演出には多少の違和感を覚えたが、コロナ禍等のため一部 キャストの変更もあったものの、内外の実力者を揃えた歌手陣 は素晴らしく、名作オペラを堪能できた。
このオペラの中核となるハンス・ザックス役を歌ったトーマス・ヨハネス・マイヤー(Br)及び父親ポーグナー役を歌ったギド・イェンティンス(Bs)は、声、歌唱力とも理想的なキャスティングであった。ヴァルターを歌ったシュテファン・フィンケは、ヘルデンテノールとして世界各地で 活躍中とのことで、確かに立派な声を持ってはいるが、先の2人に比べるとまだ完成度が不十分と感じる場面もあった。新国に何度か出演しているベックメッサ―役のアドリアン・エレート(Br)も好演。一方、たった2人の女声役エーファ及びマグダレーネを歌った林正子(S)及び山下牧子(Ms)は、個人的な「お気に入り」歌手の筆頭でもあるが、豊麗な美声を駆使して期待通りの好演であった。また、錚々たる脇役陣の中では、コートナー役の青山 貴(Br)の美声が光っていた。
一方、今公演のイェンス=ダニエル・ヘルツォークの演出の特徴は、マイスタージンガーという歴史的な中世の物語の舞台ををあえて現代(2021年)に設定したことである。エーファのワンピース姿には違和感を持ったが、ラストシーンで見られたように能動的な女性を 強調しようとしたとすれば、納得できなくはないが、めったに上演されないオペラなので、やはり原作通りの中世風の設定で見たかった。 なお、舞台は主舞台の上段でも並行して何やらドラマを進行させるなど、手は込んではいたが、雑然としてまとまりにかけるきらいもあった。細部でもザックスの仕事場壁面の時計が、第二幕では、古風な振り子式であったのに、第3幕では現代風の円形のものになっていたりの不統一も見受けられた。
管弦楽は、珍しく東京都交響楽団がピットに入り、大野和士の指揮下にはつらつとした演奏を披露した。(2021.11.25 記)


(「蝶々夫人」:2021.12.5〜12))
2022.2.2:「さまよえるオランダ人」

R.ワーグナーが28歳で作曲した「さまよえるオランダ人」は、なかなか人気があり、新国でも今回4度目の 上演となった。演出はいずれもマティアス・フォン・シュテークマンによるものであるが、照明と映像をうまく組み合わせた第1幕/第3幕の幽霊船や第2幕の娘達の糸紡ぎの場面など視覚的に楽しめる場面がつながり、何度見ても飽きが来ない。
一方、出演歌手は、コロナの影響で海外からの3人がキャンセルとなり、全て邦人となった。しかし、実力者が揃い、新国合唱団も相変わらず素晴らしく十分に盛り上がった立派な演奏であった。 当初の予定通りダーラント役を歌った妻屋秀和(Bs)は、いつもの重厚な美声で熱演し、期待通りの好演であった。ゼンタ役の 田崎尚美(S)は、今回初めて実演に接したが、予想以上に声量たっぷりの美声の持ち主で、驚いた。個人的なゼンタのイメージとは少々異なったが、単純に声を楽しめた。 オランダ人を歌った河野鉄平(Bs)も初めて聴いたが、なかなか立派な声の持ち主であった。エリック役の城 宏憲(T)及び舵手役の鈴木 准(T)もそれぞれ持ち味を活かして好演。なお、マリー役の山下牧子が都合で出演できなくなったが、代役にはカヴァーの塩崎めぐみではなく、金子美香(Ms)が舞台袖で歌い、澤田康子(演出家)が演技するというやや不可解な変更があった。衣装が合わなかったのだろうか? この場面は、金子の声が遠く、かなり不自然であった。
管弦楽は、ガエタノ・デスピノーサ指揮下の東京交響楽団。(2022.2.3 記)


2022.2.11:「愛の妙薬」

ベルカント・オペラの代表作として知られる ドニゼッティの傑作「愛の妙薬」は、オペラパレス では、これまでに3度(2010/2013/2018)上演されたが、コロナの影響で当初予定されていた海外からの歌手が全てキャンセルとなり、邦人歌手のみの公演となった。カタカナ名の歌手が少ないと客入りが悪いことは承知の上、これまでも 主役級への邦人歌手登用の拡大を期待していたが、いざ邦人歌手だけになってしまうと二期会公演と変わらず、 少々寂しくもある。
演出は、過去の3度と同じチェーザレ・リエヴィによるものであったが、 舞台は、物語から連想される田舎の風景のかわりに天井に達する巨大な本(「トリスタンとイゾルデ」)とやはり巨大な アルファベット文字(LELISIR=妙薬)を適宜配置した抽象的なものであったが、大変すっきりしており、登場人物の衣装も カラフルであった。また、妙薬売りのドゥルカマーラが飛行機で登場したり、ファンタジーにも富んでおり、視覚的に楽しめた。
一方、歌手陣は、総体的には、過去3回の公演と比較して遜色のないものであった。 アディーナを歌ったベテランの域に達した砂川涼子(S)は、歌の上手さが光った。ネモリーノ役を歌った中井亮一(T)は、朴訥な田舎青年の雰囲気が 良く出ておりまずまずの好演。ベルコーレを歌った 大西宇宙(Br)は、初めて実演に接したが、豊かな美声と見事な歌唱力 を持ち、特に素晴らしかった。今後の活躍に期待したい。ドゥルカマーラ役の 久保田真澄(Bs)は、これまで何度も名脇役ぶりを披露してきたが、今回も適役で、好演。ジャンネッタ役の 九嶋香奈枝IS)は、少ない出番ながら美声を響かせた。 この役を歌うのは3度目であったが、今度はアディーナ役で聴いてみたい。
管弦楽は、ガエタノ・デスピノーサ指揮下の東京交響楽団。(2022.2.12 記)


2022.2.23 「ドン・ジョヴァンニ」

今年度の新国立劇場オペラ研修所 修了公演(於:中劇場)として、3年前同様、モーツアルトの「ドン・ジョヴァンニ」 がとりあげられた。今公演には、第22期生〜24期生が出演したが、国内の一般公演と変わらない高レベルの公演で、 名曲を楽しむことができた。
歌手陣では、昨年「悩める劇場支配人」及び「ジャンニ・スキッキ」 で好演した程 音聡(Br、22期生)が題名役を歌ったが、今回も美声と優れた歌唱力で好演であった。レポレッロを歌った湯浅貴斗(Bs、22期生)は、声の迫力も十分でなかなかの適役であり、やはり好演であった。ドン・オッターヴィオ役の鳥尾匠海(T、22期生)は、 声は悪くないがこの日はあまり調子が良くなかった。女声陣では、ドンナ・アンナを歌った内山歌寿美(S、23期生)持ち前の豊麗な美声を活かし直情的な役を好演した。近い将来、小林厚子のような歌手に育つことを期待したい。エルヴィーラ役の杉山沙織 (Ms、23期生)及びツェルリーナ役の原田奈於(S、22期生)も、やはり美声と優れた歌唱力の持ち主で、昨年の公演同様好演であった。今後の活躍に期待したい。
一方、粟国 淳演出では、研修所公演のため、予算的な制約もあったとおもわれるが、背面の大スクリーン映像の活用 とともに可動式の階段や吊り下げた平面的な樹木等を巧みに組み合わせ、大変すっきりした舞台を現出した。 簡素ながらストーリーの展開には十分なものであった。公園の騎士像は映像ではあったが、迫力満点で見応えがあった。
管弦楽は、天沼裕子指揮下の新国立アカデミーアンサンブル。(2022.2.24 記)


(「椿姫」:2022.3/10〜3/21)
2022.4.3:「ばらの騎士」

「ばらの騎士」は、R.シュトラウス作曲のオペラでは最も人気が高く、2007年以来、今回が5回目の公演であった。 演出は、いずれも故ジョナサン・ミラーによるものであるが、時代設定を原作の18世紀から初演時の20世紀初頭に 変えたことには特に違和感もなかったが、余り意義も感じなかった。いずれにせよ往時のウィーンの上流社会の生活が、 大変リアルに感じられる優れた演出に思えた。
出演歌手は、今回もコロナ関連の規制の影響から1人を除いてオール邦人 となったが、演奏水準は十分高く保たれた。 唯一の外人の出演歌手であるアンネッテ・ダッシュ(S)は、19年振りの新国出演であったが、気品に満ちた美声は健在 で、存在感十分の公演であった。一方、邦人歌手ではオックス男爵役の 妻屋秀和(Bs)に最も大きな期待を持ったが、期待通り、 強靭な美声を活かし、エネルギッシュに最高のオックスを歌い演じた。オクタヴィアン役の小林由佳(S)は、同役としては 初めて聴いたが、声も良く通り、容姿も含めてなかなかの好演であった。ゾフィー役の 安井陽子(S)も同役としては初めて 聴いたが、可憐な美声と容姿が同役にぴったりで大変素晴らしかった。このほかファーニナル役の 与那城 敬(Br)、テノール歌手 役の宮里直樹(T)、マリアンネ役の森谷真理(S)、 アンニーナ役の加納悦子(Ms)などの脇役陣も充実しており、総体的には、 きわめて高水準の演奏となった。
管弦楽は、サッシャ・ゲッツェル指揮下の東京フィルハーモニー交響楽団。(2022.4.4 記)


2022.4.20:「魔笛」

今公演の演出は、2018年の秋公演と同じウイリアム・ケントリッジによるである。その演出の意図については本人による 「演出家ノート(公演プログラム)」に詳しいが、素描をコマ撮りにした「動くドローイング」と呼ばれる手描きアニメーション・フィルムを投影する技法をフル回転し、舞台上の人物の動きと融合させたのは極めて斬新なこころみで あり、なかなか面白かったが、白黒のモノトーンの場面が多く、新国前作のオーソドックスなM.ハンペ演出やメルヘンチックなカラフルなMETライブで観た舞台に比べて視覚的には少々物足りなくも感じた。また、時代をカメラもある近現代に設定する一方、ザラストロ集団が僧侶やフリーメーソンでなく、男性だけの学習・研究組織と設定しているとようだが、台詞や字幕が古代エジプトを想定した原作通りであるため、かなり無理があり、違和感を持った。
一方、出演歌手は今回もオール邦人であったが、2018年公演の出演者9人(秋谷直之、安井陽子、3人の侍女、3人の童子、升島唯博)を含め、適材適所の実力者が集められ、満足できる高水準の演奏であった。 まず、先日の「ばらの騎士」でも好演した 安井陽子(S)の夜の女王は彼女の独壇場であり、今回も見事な歌を披露した。ザラストロス役の 河野鉄平(Bs)はやはり先日の、パパゲーノやくの 近藤圭(Br)、タミーノ役の 鈴木准(T)の3人は、これらの役では初めてきいたが、声を活かしてなかなかの好演であった。ただパパゲーノの笛は少々歯切れが悪かった。
管弦楽は、オレグ・カエターニ指揮下の東京フィルハーモニー交響楽団。なお、何箇所かでピアノ伴奏だけの 場面があったが、これは誰の発案であろうか?(2022.4.21 記)


2022.5.22:「オルフェオとエウリディーチェ」

新国立劇場では初めて グルックの代表作「オルフェオとエウリディーチェ」が上演された。 このオペラは、合唱団を除く出演歌手は、3人だけであるが、聞きなれた美しいメロデーが流れ、バレエ中心の場面もあり、 十分に楽しめた。
元来、カストラートの役であったオルフェオは、今回は米国出身のカウンターテナーで新国初登場の ローレンス・ザッゾ(Lawrence ZAZZO) が歌ったが、声量豊かな美声の持ち主で、なかなかの好演であった。エウリディーチェを歌ったオーストラリア出身でやはり 新国初登場のソプラノ: ヴァルダ・ウィルソン(Valda WILSON)もザッゾと張り合える豊麗な美声をもち好演であった。 アモーレ役の 三宅理恵は、声量的には2人にかなわないが、容姿を含めて気品のあるキューピッド役を好演した。また、ルドルフ・ヌレエフ を彷彿させる動きの柔らかいアレクサンドル・リアブコと3人の女性(佐東利穂子、高橋慈生、佐藤静佳) によるダンスもなかなかよかった。
一方、勅使川原 三郎による演出(及び振付、美術、衣装、照明)による舞台は、簡潔ながら造形美を感じさせた。 特に白い円盤上でドラマを進行させるとともに、背景に多数の巨大な白百合の花を配した2幕、3幕は見事であった。
管弦楽は、鈴木優人指揮下の東京フィルハーモニー交響楽団(+コルネット、 シャリュモー、チェンバロ)。音量調整のためか、オーケストラ・ピットを下げて演奏された。(2022.5.23 記)


(2022.7.2〜17:「ペレアスとメリザンド」)
2022.7.17:「領事」

今回の試演会にはめったに上演されることがない G.メノッティの「領事」が取り上げられた。この作品は、メノッティが台本もてがけ、1950年に 初演された英語オペラであるが、政治犯ジョンの国外逃亡と彼の妻マグダの出国をめぐる悲劇であり、 21世紀の現在でも世界のあちこちで起こっているような現実感を覚えた。結末は悲惨で決して楽しい オペラではないが、歌手(23期〜25期研修生)がみな素晴らしく、ピューリツァー賞を取った作品の素晴らしさが十分 に伝えられた。なお、字幕が正面上部でしかも日本語と英語並列であったのはよかった。
この日は23期生中心のキャストであったが、脇役陣を含めて実力者揃いであった。 中核となるマグダを歌った内山歌寿美(S)の豊麗な美声は大変魅力的であった。ジョン役の大久保惇史(Br) も昨年度の公演同様強靭な美声が光り、好演であった。2人のメゾソプラノ(秘書役の杉山沙織/母親役の前島真奈美) もなかなかの好演。
久恒秀典演出による舞台は、黒幕多用でドアも見えない部屋は少々不自然ではあったが、雰囲気的には悲惨なドラマの 進行にはマッチしていた。
指揮:星出 豊、ピアノ演奏:岩淵慶子、星 和代。(2022.7.18 記)


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