第10回《お結びネット》:総 会

1. 日時:2010年9月14日(火)、14:00〜16:00
2.会場:アカデミー茗台 7階 ボランテイアルーム
3.参加者:20名
4.内容:総会及び意見交換(配布チラシ)
                                  

  司 会  若月さん

@《お結びの会》の成り立ちと総会の目的               

《お結びの会》  若月さん

  前回の区長選では、鈴木先生の「区政を考える会」をベースに「区民が主人公の会」を立ち上げ、
鹿倉候補を応援した。  残念ながら当選はかなわず、会は解散したが、「この間に積み上げてきたものを大事にしたい」と考える会の有志が新たに  《お結びの会》を立ち上げた。ただしこの会は、次回の区長選挙のための組織としてではなく、緩やかな形で各分野・グループ  の活動上の課題や成果を交流し、情報を共有するため等の目的であった。しかし、来年4月に区長・区議選を控えて、区民の声を反映できる区議が少なすぎる現状に鑑み、 新たに複数の市民派の区議を誕生させるため、《お結びの会》をベースに政治団体立ち上げを提案することが、今回の総会開催した目的である。

A 会計報告                                 

《お結びの会》 山岡さん

  旧会「区民が主人公の会」から引き継いだもの及び交流会でのカンパにより、H22年度はじめの段階で413,119円 あった。その後、通信費等で若干の支出があっただけなので、現在約40万円の残金がある(21年度決算/22年度予算参照)。

B 今後の会の運営について  

文京区の環境を守る会 藤原さん

    前回(7月13日)の交流会には、初参加の方も多く、順天堂大学100m病棟、六角坂・堀坂や西片のマンション、千駄木NTTビルの建築紛争の詳細が新たに報告され、 文京区は行政訴訟が多発し問題山積である。これは区政に問題があるとの指摘があり、区長を替えれば変えられることも多いが、とりあえず議会の構成を変えたい、 市民派の区議を増やしたいとの声が会場から盛り上った。そして、《お結びの会》をベースに、政治団体を立ち上げることが提案された。その後F氏からはメールで 「7月13日の交流会で確認したように、区ではさまざまな問題で区長の提言している事とは相反する事実が勃発し、区民は住みづらく、生活のエネルギーを紛争に奪われて いるのだ、憤怒しているのだということを、来年の区長選を見据えて大規模にアピールする必要があります。」という伝言をもらった。また、会の活動テーマとしては、 「まちづくり条例」の策定を目標に、「まちづくり」をキーワードにして活動を組み立てて行きたいという提案があった。
当面の課題として、区長や議員たちが何を考えどんな活動をしているかチェックし、また私たちからも意見を発信したいということで、情報発受信源として有用と考える ブログ、ツィッターを活用してゆきたい。幸い会員の中に専門家(南条氏)がいるので、 10月12日に別添のレジメに従って、講習会 (“イマドキIT講習会”)を開催し、会員への普及を図りたい。
なお、区長や議員のツイッター、ブログでの発言を一覧できる「進め!おむすび隊」という ブログを立ち上げた。 ぜひ講習会を待たずにユーザー登録していただきたい。 また、川越市、長浜市で古い町並みを活かした商店街活性化の成功、高松市丸亀町での住民主体の商店街再開発の成就等が評価されて「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010」 を受賞された西郷真理子さんを講師に迎えて、 10月30日(土)に講演会 (“ほんとうのまちづくりとは”)を開催することとした。
 新たに立ち上げようとする「政治団体」については、活発な議論があったが、結論として、
(@)情報交換や交流を目的とする任意団体「文京の未来を創るネットワーク・お結びの会」は、そのまま残し従来どおりの活動をする。
(A)新たに「政治団体(名称未定)」を立ち上げることとし、近日中に有志で「準備会」を発足させる。
(B)現在は会員登録もないゆるやかな会で、メーリング・リストと郵送で連絡しているが、宛先不明の戻りも多く、返信はわずかしかないため、この機会に整理して会員 制化をはかりたい。今回、総会での話し合いの報告や呼びかけとともに登録継続の意思確認を行う。

C 近況報告
(@)湯立坂・銅御殿問題  

社史としを育む会・湯立坂  稲葉さん

 通称「あかがね御殿」問題が起こって4年9ヶ月になるが、この間の皆様の支援に感謝したい。 今年の5月に訴訟に踏み切ったが、これまでの経緯は、配布資料のように「建築ジャーナル」誌のヘッドラインニュースでも 詳しく報道された。なお、訴訟提起後に2度にわたって、建築主の野村不動産が建築計画を、原告側に連絡なく変更していたことは大いに問題である。 行政訴訟では、 前置主義を採っているため、計画変更に伴って審査会に訴える必要がある。なお、文化庁は、原告不適格として、 提訴事項についての反論も認否もしていない。次回の公判では、この原告適正が論議される模様。また、開発行為についての判断権限 は無いと主張している検査機関(住宅金融普及協会)に対しては、判断権限があったとした場合、これが「開発計画」でないことの 立証が求められている。なお、次回の口頭弁論は10月27日(水)10時半から、 東京地裁705号法廷で、及び10月28日(木)、 11時半から525号法廷で行われるので、傍聴をお願いしたい。

配布資料(「建築ジャーナル」誌、より):
a. 周辺環境を含めた歴史的建造物の保存を   杜史を育む会・湯立坂 池田正子
b. ヘッドラインニュース(2010-05-19) 重要文化財「銅御殿」が提訴へ、隣接マンションの建設問題で
c. ヘッドラインニュース(2010-06-27) ”行政の怠慢”厳しく指摘、6月25日に文京区で緊急市民集会
d. ヘッドラインニュース(2010-07-13) 「銅御殿」訴訟で意見陳述、7月13日東京地裁の第1回弁論で
e. ヘッドラインニュース(2010-09-02) 文化庁相手に「文化財保護」迫る、9月2日の“銅御殿”裁判で
f. ヘッドラインニュース(2010-09-08) 銅御殿訴訟で検査機開の権限が争点に、次回法廷は10月27日

(A)関口の目白坂計画  

 目白坂の住環境を考える会 野口さん

  積水ハウスが、目白坂の第一種低層住宅区域で進めている大規模マンション開発について、開発許可を出した文京区長 に対して、開発許可の無効を求め、地裁に提訴したが、争点は配布資料にも示したように下記の3点である。
○ 一団地認定を受けるために故意に脆弱な地盤の中心部 を事業地に含めていないため、中心部が空地になる。
○ 計画地南側道路は、幅が2.7mしかないS字道路であり、消防車の通行も困難である。
○ 排水設備が不十分で、水が滝のように流れるため、土嚢を常時準備している地域もある。
開発許可取消請求裁判の第一回公判が、10月5日、午前11時40分より東京地裁522号法廷で行われるので、多くの 方の傍聴を期待している。

配布資料:文京区関口近隣の皆様へ

(B)小日向プロジェクト                 

  春日通の街並みと生活環境を考える会  清水さん

違法建築であることが判明し、確認申請を取り下げ5月末から工事を中断していた東急不動産から、工事再開に伴う説明会を9月13日(月)に開催したいとの 一方的な申し出があった。週日では、都合を付けにくい人も多いので、折衝し最終的に9月18日(土)の夜(19:00〜)に決定した。ただし、東急の 提案は、一部を修正しただけで高さは従来どおりの22階となっている模様なので、断固これを撤回させるべく戦ってゆきたい。
違法建築であることは、 相談に行った(社)日本建築家協会(JIA)の専門家が見つけてくれた。
なお、すでに入居が始まっているB棟には、2方向の避難通路が必要であるが、C棟の工事が遅れたため、1本はC棟工事現場の主要通路(現在施錠中) を利用するという異常な対応をとっているのも問題である。

配布資料:斜線違反で工事を中断(2010-7-26「NIKKEI ARCHTECTURE」誌)

(C)順天堂キャンパス・ホスピタル再編計画 

順天堂再編事業を考える住民の会   福嶋さん

区民が「住んでいて良かった」「これからも住み続けたい」と実感出来るような街づくりを目指している 「チーム文京スピリット」は素晴らしいが、現実には、これに相反する 事態が多発しており、危惧の念を持っている。
このため、住民区民が問題意識を持つという視点で、「近隣との良好な関係を破壊し、 紛争問題を勃発させ、他人事にする 文京区都市計画を斬る!」というブログで、各地域紛争当事者や情報提供協力者と緊密に連携しながら、 現実に起きている紛争や区政の問題点を記録として残しかつ指摘している。
なお、順天堂問題の関連では、町会等地元への広報が全くなく、文京区も完全に否定しているが、「メディカルタウン構想」なるものが 2年ほど前から推進されていることが最近明らかとなり、憤慨している。

(X)西片町のワンルーム・マンション             

西片町の安全と環境を守る会  横山さん

残念ながら昨日から重機が入り、工事が開始された。マンション用地は、国道(17号線)と幅4m の区道に接しているが、区道側に全ての出入り口、駐車場、駐輪場 を設ける計画になっているため、安全上の観点から駐車場を国道側へ移す事、マンションの低層化及びファミリータイプ化について折衝してきた。しかし、 業者側はコストの面から確認申請で認められている原設計案を譲らなかったが、1,000m3以上のマンションには設置が義務付けられている駐車場 については、最終的にはワンルーム・マンション条例の特例を捻じ曲げて適用し、設置しなくて良いことになった。先日、マンション完成後の管理規約について 業者側と合意に達した。(文責:荒木)