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重要文化財「銅御殿」が提訴へ、隣接マンションの建設問題で

東京・文京区の重要文化財、通称「銅御殿」(あかがね・ごてん) に隣接するマンションの建設問題に関連して、近隣住民9人が原告となって、5月20日(木)、文化庁を相手に、行政訴訟に踏み 切ることになった。
同訴訟の弁護団およぴ、渋谷区の原宿団地マンション建設問題の原告団も加盟している「景観と住環境を考え る全国ネットワーク」によると、「直近の地下2階・地上12階のマンション計画によって、景観はもとより、建物・庭園への 実質被害が懸念されている」という。
20日には午後3時から、司法記者クラブで、記者会見が行われる。
訴えの骨子は、@文化庁長官が、野村不動産が建設中の「(仮称)文京茗荷谷マンション」の建設について、文化財保護法43条1項 本文の許可手続を行う義務があることを確認する(公法上の確認訴訟)A文化庁長官は同マンションの建設について、野村不動産に対し、 「銅御殿」に現状を超えるピーク風力計数をもとらす構造物を建設してはならないとの命令をせよ(義務付け訴訟)−−というもの。
同時に、r銅御殿jを所有する財団法人大谷美術館も原告となって、建築確認の取消しについても提訴する。
なお、4月16日に衆議院文部科学委員会で行われた、銅御殿問題に関する質疑は、http://blog.yutate.com//?eid=1170680、都議会 での一般質問はhttp://blog.yutate.com/?eid=1160161から見ることができる。
文京区小石川に現存するr銅御殿」は、1912年に竣エした木造3階建ての銅板葺き屋根の「旧磯野家住宅」として知られる。 現在では、財団法人大谷美術館が所有し、2005年に国の重要文化財に指定されている。
(2010−05−19)