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”行政の怠慢”厳しく指摘、6月25日に文京区で緊急市民集会

 「重要文化財の危機〜銅御殿問題の提訴をふまえ〜」をテーマとする緊急市民集会が6月25日の夜、文京区民センターで開催された。 景観市民ネットく石原一子代表)をはじめ関連・友好団体も含めて70人以上が参加、「行政の怠慢・不作為・違法行為」などを厳しく 指摘する声が相次いだ。
「湯立板マンション問題を考える近隣住民の会」などが主催したもので、「社史(とし)を青む会・湯立板のメンバーで、日本大学 教授でもある廣田照幸氏が「重文・銅御殿の危機をめぐるこれまでの動きとこれから」と題して基調報告。
同氏によると、重要文化財(旧磯野邸=通称銅御殿)に近接して建築中の高層マンションの“ビル風”については、「考慮に入れるなと、 文化庁が文京区に指示していた事実が、先般の文京区報会での質疑を通して明らかにされたJという。
続いて、同訴訟の弁護団長で区民でもある中下裕子弁護士が「文化庁長官は、文化財の保存のために必要な場合、一定の行為を制限・ 禁止する権限を有する(同法45条1項)。同マンションによる銅御殿への風の影響を回避するために、野村不動産に対して命令すべき 法的義務を有しており、本件訴訟では当該命令の発令を求めている」として、この“義務付け訴松”の意義を強調。
渋谷区でも、原宿団地の高層マンション化を巡る住民訴訟があり、建築許可を出して被告人の立場にある東京都(石原慎太郎知事)の 「建築基準法の解釈・適用の誤り」が、大きな争点となっている。
(2010−06−27)