スペインの時(L'Heure Espagnole):
時は18世紀。場所は、トレドの町の時計店。トルケマダが仕事をしている。ロパ引きのラミーロが時計の修理を頼みにやって来る。 トルケマダの女房コンセプシオンが亭主に仕事の時間よ,とせかす。すぐ戻るからと亭主ほ飛ぴ出て行く。彼女はラミーロに大時計を 寝室に違ぶように頼む。コンセプシオンの恋人ゴンサルペが来て2人は抱き合う。ラミーロが戻って来る。彼女は別の時計とラミーロ を追いやり恋人を時計の中に隠す。そこへ太った銀行家イニーゴが来て彼女の気をひく。時計を運んで未たラミーロ。今度ほゴンサル ペの隠れているほうの時計を持って行く。彼女も一緒に。イユーゴも大時計に隠れる。戻ったラミーロ,また時計をかえてと言われ寝 室ヘ。時計の中のイユーゴほコンセプシオンに想いを述ぺる。時計を持って来たラミーロ。次ほイニーゴの入った時計を運ぶ。先の時 計から出てゴンサルペ,甘い恋歌をうたうがコンセプシオンは愛想をつかす。彼女ほ恋のはかなさを歌う。イニーゴの入った時計をか ついでラミーロ,今度はどっちにしますか?ラミーロの人の良さとたくましい体に惚れ込んだコンセプシオン,時計はいいからと彼を 寝室に誘う。イニーゴとゴンサルペは時計から出たり入ったり。トルケマダが戻りイニーゴを時計から引っ張り出そうと大騒ぎ。コン セプシオンと戻って釆たラミーロがそれを手伝う。トルケマダはラミーロに礼を言う。全員が「運ぶなら役にたつ恋人を」というポッ カチオの言葉を歌って幕。(音楽の友・別冊「オペラのすべて'86」より)