都市計画審議会を傍聴して

清水

先日の都市計画審議会を初めて傍聴してきました。絶対高さ制限を定める高度地区に関する説明ということもあり、25名定員で抽選もあった との事でしたが、やはり企業の関係者が多く出席だったと思います。

 素案の設定方法としては、新宿や他区にならい、「指定容積率を活用できることを前提に高さ制限の『原則値』を算出し、容積率の制限や 地区の特性等に応じた補正を行い『制限値』を設定」とあります。

 数名の委員が質問されましたが、浅田委員以外あまり問題の追及はなく、淡々と議事進行していく感じでしたが、大方教授がバッファゾーン (緩衝帯)に対してはっきり反対を表明された事は良かったと思います。しかし、高さ制限緩和という特例の適用幅が大きく、内容も特例理由 も支離滅裂で、一貫性が感じ取れないものです。私たちは、私たちの目の前に建つ予定の高層建築物に対して、阻止する条例が早く出来ないか という期待をしていましたが、既存の不適格建築物に対しても、建設中も含め一回の建て替えに限り絶対高さ制限は適用しないとあります。 これでは何のための条例の制定なのか、意味がわかりません。

 これから駆け込みになる申請、認可する物件に対しては、行政として周知を徹底し、厳しい姿勢で対応してもらいたいものですが、只、誰が 考えた誰のための条例なのか?何の方針もなくまさに骨抜きの条例であるように思いました。3月に指導課長が、高さ制限も出来ないかもしれ ませんよと言った事がありましたが、まさに他人事で、業界を向いて仕事をしているのでしょう。良好な市街地の形成、近隣住民の紛争予防、 良好な住環境保全と言いながら、本当にこれで安心なのでしょうか。個人の権利をいつも言われ ますが、やはり住民であるならば街並みにあわせた許容範囲内に抑えることの「常識の大切さ」が求められていると思います。素案という事は まだ決定ではなく、変更有と受け取り、9月、1月、3月住民説明会がありますので、ぜひ参加して問題点をどんどん言っていただきたいと思 います。

≪当日の出席者・配布資料ほか≫