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       第3回 「文京区緑の基本計画改定協議会」傍聴記
                                    荒木成光 

 今回(2019年11月11日)の協議会は、「文京区みどりの基本計画(素案)」に基づいて審議が行われた。
「素案」は70頁もの立派なもので現状や将来計画がかなり良く解り、計画通り具体的施策が実行されるなら
ば大いに期待がもてる。しかし、「具体的施策」の諸項目にはかなり抽象的な表現のものも見受けられるので、
今後の年度ごとの進捗状況を見守ってゆきたい。

なお、細部について、下記のような点が気になった。
 
 ・ 本文では、「今後は公園の量的な拡大は困難」としながら、「目標」では「一人当たり
   公園面積」を現状の3.2u/人から20年後の目標値を5.0u/人へと大幅に上げている。
   根拠の説明がないので、単なる願望に終わってしまうおそれがある。
    
 ・ 接道部の緑化率が、ここ15年で14.1%から22%弱に増加したしたのは結構であるが、
   新築の事務所やマンションの接道部の緑化(中低木)について、条例化や強い行政指導
   によって、さらに増加させ得るのではなかろうか。30%以上に目標値を設定してほしい。
   最近、近所に出来たマンションの接道部は、コンクリとタイルのみで殺風景である。
   小さな植込みや大型の植木鉢一つでも環境改善に寄与できる。

 ・ 具体的施策には、「国・都に対する協力の要請」という記述もあるが、街路樹の管理に
   関しては、3者間の連携は充分ではないように思える。
   先日、外人の観光客から銀座通りの街路樹の植替え(イチイ→カツラ)について質問を
   受けたので、都の管理事務所に問い合わせたところ、「あれは国の管轄なので承知して
   いない」との回答であった。身近なところでは、春日通り(国道)の小石川四丁目のバス
   停付近のオオムラサキの植込みは、数年前までは年に2回剪定されていたが、これが1年
   に1回となり、ここ2年間は1回も行われていないため、オオムラサキは伸び放題となる
   一方、ササなどが繁茂して荒れている。区内の国道、都道のみどりについては区の担当課
   で適宜見回り、国や都に意見具申してもらいたい。

なお、当協議会の今後のスケジュールは、下記の通り。
   2019年12月:議会報告、パブリックコメント
   2020年 1月:第4回協議会(案)、2月 : 議会報告、3月:計画改定

  (参考)「文京区緑の基本計画改定協議会」委員名簿