「鼻」のあらすじ:

<第一幕>
この日の朝、床屋の主イワン・ヤーコヴィレヴィチは、妻が焼いたパンの中に 人間の「鼻」を発見する。彼は、厄介払いのため、これをネヴァ河に投げ捨てるが、警官に逮捕されてしまう。この間、 コワリョーフは目覚め、自分の鼻が無くなっているのに気付く。後刻、彼は自分の鼻をカザン大聖堂で発見するが、 鼻は彼よりも高い位の制服を着ており、彼の顔に戻ることを拒否する。

<第二幕>
コワリョーフは、新聞社を訪ね、自分の鼻捜索のための広告を出すことを依頼するが、拒絶されてしまう。自宅に戻ると、 そこでは召使がラブソングを歌っており、彼は絶望する。

<第三幕>
鼻が逃げ出すのを阻止するため、馬車だまりには大勢の警官が詰めている。鼻は、機を見て馬車に飛乗ろうとしたため、馬は 驚いて走り出す一方、御者は鼻を撃ち落そうとする。ついに鼻は拿捕、打据えられ、原型に戻りコワリョーフに戻された。 しかし、彼はこのこの鼻を元の位置に固定できなかった。これは彼がポットーチナの娘と結婚しないことに立腹した彼女 に呪詛されたためではないかと疑い、呪縛を解いてくれるように手紙で依頼する。しかし、ポットーチナはこの手紙を娘に対 する求婚状と勘違いする。街では、群集が鼻行方を求めて集合する。

<エピローグ>
コワリョーフは、目覚め、鼻が元に戻っているのを発見する。彼は、例の床屋で髭をそり、ネフスキー大通りを踊りながら 嬉しそうに歩いてゆく。(「Wikipedia Free Encyclopedia」等より)