「なりゆき泥棒」のあらすじ:
ドン・パルメニオーネが嵐を避けるために旅籠で雨宿りをしているところに、ベレニーチェという許婚と結婚するために ナポリに向かう途中のアルベルト伯爵がやってくる。やがて雨があがるとパルメニオーネは先に出発するが、 慌てていたため伯爵の鞄を持って出てしまう。間違いに気付いたパルメニオーネが鞄を開けるとそこには美しい女性の肖像画が。 この女性がベレニーチェだと思い込んだパルメニオーネは、伯爵になりすまそうと考える。 一方、ベレニーチェはまだ見ぬフィアンセのことが気がかりで元気がない。女中のエルネスティーナが一計を案じ、 ベレニーチェの身代わりになって相手を観察することに。やがて偽伯爵パルメニオーネが到着し、ベレニーチェに扮した エルネスティーナは彼を気に入ってしまう。そこえ本物の伯爵が登場し,対応した女中に扮したベレニーチェを一目で気に入ってしまう。 しばらくしてアルベルト伯爵は、パルメニオーネのたくらみに気付き、なじるが偽伯爵(パルメニオーネ)は、身分証明の書類一式を握って いるだけに、直接対決でも優位に立ち、譲らない。互いに相手の素性に疑念を抱き、騒動が続くが、女性群の厳しい追及で次第に 偽伯爵の正体がばれてゆく。その過程でエルネスティーナが、パルメニオーネが捜し求めていた、友人の娘であることが判明し、 最後はめでたしめでたしとなる。(新国立劇場「公演案内」等より)