区議会を傍聴して

村越 まりこ

12年ぶりにウォッチングする立場になったので早速、6月定例議会2日目の各会派の一般質問を傍聴しにいきました。お目当ては「市民の広場・文京」の田中和子議員の質問です。

「市民の広場・文京」の前身ともいえる「市民フォーラム」はたった2人の会派でした。前議会の最終日に、与党と言われる会派が強引に「交渉会派は3人から」 との変更を採決で可決したため、新たな議会ではどうなることか、と心配されました。ところが、田中和子、前田くにひろ、浅田保雄の3人の現職に、新人の藤原 美佐子、海津敦子も加わり、公明党と同数の5人の会派に大躍進。質問の順番は公明党より先になりました。

田中議員の前の「区民クラブ」(「民主党」隠しでしょうか?)渡辺雅史議員の質問に間に合いました。震災や放射能問題の他、柏や八ヶ岳の校外施設の今後のあり方 について質問していました。校外施設については、以前の行財政改革推進会議で某公募区民が、「このような校外施設は利用日数が少ないから無駄で、利用時にホテル など借りればいい」との暴論を述べ、その主張に対して、当時の宮下学校教育部長(?)が、「校外施設は文京区の財産」と言うような発言を、珍しく気色ばんでいた ことを思い出しました。

渡辺議員への区長答弁が終了し、次ぎは教育長答弁に入ろうとした正にその時、共産党議員が大きな声を上げて、答弁をストップさせました。放射能の測定などに関する 共産党国府田議員の質問への答弁と、自民党白石議員、区民クラブ渡辺議員への答弁が異なっており、質問会派によって答弁が違うのはおかしい、ということのようでした。 私自身は、自民党や共産党の質問を聞いていないので、どのように異なっているのかは分かりません。この動議により、本会議はしばらく休会となってしまい、 再開後の議長からの説明も、傍聴している私たちには理解不明でした。このような休会は、文京区議会としては前代未聞です。余談ですが、途中で中断された渡辺議員 を励まそうと、夜には慰労会がセットされたようです。

今回の議事については、後日、議会運営委員会の場で議論するようです。16期最後は、交渉会派は3人にすることで大揉めでしたが、新たな17期の議会も、波乱に満ちた ものになりそうです。

お目当ての田中議員の質問、従来に増して、冴えた、中身の濃い質問でした。放射能測定に関する答弁は、渡辺議員と同様の答弁でした。

20日の藤原美佐子議員の質問も傍聴に行きましたが、こちらの区長答弁は本当に酷いものでした。3月11日に大震災が起き、都内でも高層ビルでの被害、液状化などが起こり、 新たな状況を踏まえてのまちづくりについて区長の見解を問うているにもかかわらず、従来通りのまちづくりしか考えていないような答弁でした。

田中、藤原両議院の質問・答弁、近々、インターネット中継が区議会のホームページにアップされると思います。

議会のインターネット中継を導入したものの、視聴している区民は少ないようです。下記のところから入れますので、ぜひ、ご覧になってください。 http://www.bunkyo-city.stream.jfit.co.jp/ あまりにも酷い答弁には、区長へメールなどをお出ししてもいいのではないでしょうか。

<再質問の件>

これは煙山元区長の時代から何も変っていません。文京区議会の場合、前日には答弁をもらっており、明らかな答弁もれや、質問の意味を取り違えて いるような場合は、答弁の変更を求め、実際、答弁の修正も行っています。(渋りますが)そのように事前に変更も行っているので「再質問はしない」 ことが慣習になっていますが、「してはいけない」と言うことではありません。実際に再質問した場合、理事者側から、かなり強い抗議の声が出たことは事実です。