「オペラの稽古」のあらすじ

会話もレチタティーヴォでするというほどのオペラ好きの伯爵家では連日オペラが上演されており、 それに付き合わされている召使い達は正直言って閉口している。そんなある日、屋敷の外に貴族ら しい身なりの若者と従僕ヨハンが現れる。その若者は叔父が決めた結婚を嫌って家を飛び出したラ インタール男爵アドルフで、伯爵家の令嬢ルイーズを見初めたため何とか屋敷に潜り込もうとして いたのだった。このことを知ったルイーズの侍女ハンヒェンは、ルイーズこそもともとの許嫁であ ることに気付き驚く。このことをルイーズに告げるが、二人の秘密にしておこうと約束する。また、 伯爵のもとにはアドルフの叔父から伯爵家を訪問するとの手紙が届く。旅芸人ということで屋敷に 迎え入れられたアドルフとヨハンはさっそく自慢ののどを披露し喝采を浴びる。練習も佳境に入っ たところで叔父が登場し、アドルフの「叔父さん!」という言葉に一同びっくり。その場の妙な雰 囲気を察したヨハンは一計を案じ、その場を巧くおさめ、めでたしめでたしで幕となる。(新国立劇 場の案内より)