「ラ・フィアンマ」のあらすじ
第一幕

場所はビザンチン皇帝の統治下における七世紀のイタリア・ラヴェンナ。
総督バジリオの母、エウドッシアの厳格な監督の下、女官たちは裁縫をしている。そこにはバジリオの2回目の妻
シルヴァ一ナもいる。群集から魔女の疑いを掛けられたアニェ一ゼが助けを求めにシルヴァーナの元へ駆け込んで
来る。シルヴァーナはアニェーゼを匿う。そこへ、総督バジリオの息子ドネッロが長期滞在地のビザンチンから帰
ってきたとの知らせが入る。ドネッロはシルヴァーナと挨拶を交わし、シルヴァーナはドネッロの幼少期の話を持
ち出す。外から魔女を追い立て探しまわる群集の騒ぎ声が閉こえてくる。祓魔師が先頭を切って総督バジリオの屋
敷になだれ込み、アニェ一ゼを発見する。そこでアニェ一ゼは身の潔白を宣言するが、群集には聞き入れてもらえ
ず、火刑台へとはこばれる。

第二幕

モニカはドネッロに対し恋心を持っていることを知ったシルヴァーナは、モニカに修道院に行くよう命する。総督バ
ジリオはローマ教皇との戦いの準備する。シルヴァーナの懇願に応じてドネッロはアニェーゼが処刑の最期にシル
ヴァーナの名を叫んだ事を告白する。しかし、その理由にシルヴァーナの実の母親が魔術を行っていたことを事実化
することで総督バジリオを陰謀に巻き込もうとしたたけだと言う。総督バジリオはシルヴァーナに対しても魔女の疑
いを掛けるものがいれば処刑するとドネッロに命令する。総督バジリオは過去に体験したシルヴァーナの母の行いを
シルヴァーナに告白する。シルヴァーナは目分の中に流れる血に「炎」を感じ、魔女としての素質を確かめるかの如く
強く念じると、なんとそこには愛するドネッロが現れる。

第三幕

 シルヴァーナとドネッロは二人の愛を確かめ合っている。そこヘエウドッシアが現れ、二人の関係を咎める。総督
バジリオが起床し、ドネッロに再びビザンチンに行くよう命令する。シルヴァーナはドネッロと離れ離れになるのは
嫌だと反対する。そこへ総督バジリオがシルヴァーナと2人で余生を暮らそうと言うが、シルヴァーナは総督バジリ
オに対し、両方への愛情がないと告白し、拒絶する。更にドネッロと愛し合っていることも告白すると、総督バジリオ
はショックのあまり心臓麻痺を起こし死んでしまう。シルヴァーナは総督バジリオの死を理解できず呆然とするが、し
ばらくして総督バジリオの死を確認すると助けてと叫ぶ。慌ててエウドッシアが駆け込んでくると、シルヴァーナを魔女
と決め付ける。                 |
 場が変わり、シルヴァーナの魔女裁判となる。司祭が裁判を執り、シルヴァーナは身の潔白を訴える。しかし、その悲
痛な叫びは群衆には通じず、彼女も処刑台へと運ばれていく。(公演プログラム「あらすじ」の抜粋)。