「ラインの妖精」あらすじ

 場所:ライン河畔クロイツナハ近くのフランツ フォン ジッキンゲン城内及びその周辺

 時 :16世紀の戦国時代

第一幕:ヘドヴィヒ農場

 ライン川沿いのビンゲン 近くのブドウ園から農民が土地の豊饒をたたえる歌を歌いながら帰ってくる。女農場主ヘドヴィヒの家に近づいた時、ゴットフリートが 感謝の祈りを主導する。ヘドヴィヒは ゴットフリートに自分たちの土地の安全性への懸念を告げる。彼女は戦争を呪い、娘のアルムガート の鬱々とした心の悩み を心配している。アルムガート は苦悩を隠すため常に歌っている。そしてヘドヴィヒは歌いすぎるこの若い女性の運命のバラードについて詳しく話す。 歌を断念することを拒絶して、彼女はこのバラードで歌われているように、彼女もまた屈してしまうのではないかとという心配の種を母に起こさせた。 ゴットフリートは、ヘドヴィヒにも認められた、アルムガートへの熱愛を表明するが、アルムガートは、彼女の真の愛人であるフランツ・バルドゥング が荒くれ者の コンラートに率いられた傭兵隊に加入してきたこともあり、彼の熱愛を受け入れることはできなかった。ゴットフリートは フランツを戻そうとするが、傭兵隊が略奪のため近隣の農場を襲ったという知らせによって平和は破られてしまった。コンラートに率いられた略奪隊が、 頭部の打撲のため過去の記憶をほとんど喪失したフランツとともに、酒と女の歌を歌いながら入ってくる。兵達がアルムガートの命名日に着いたのに気づき、 コンラートは彼女が彼らのために歌わなければ家族を殺すと脅す。アルムガート は歌いながら、兵隊の中にフランツ が居ることに気づく。 フランツは記憶を取り戻し始め、徐々に過去のことを思い出し、関係修復を望む。「祖国の歌」を歌ったのち、アルムガートは気絶し、そこで フランツは彼女を認識する。

第二幕:ヘドヴィヒ農場の家屋の中

 ゴットフリートと女たちがアルムガートの死を悼んでいる。伝説によるとアルムガートの霊は夕刻、森の中の魔法の石に住んでいる妖精たちに 加わるため旅立つとされている。ヘドヴィヒはゴットフリートにアルムガートは彼女の父に見捨てられたと話す。ヘドヴィヒはアルムガートの影を求めて 急いで森に出かけ、ゴットフリートもすぐそのあとを追う。フランツが現れ、愛の歌を歌う。そこにコンラートが現れ、フランツにエーベルンブルク宮殿 を襲いに出かけるよう強いる。ゴットフリートは捕らえられ、彼らをそこへ案内するように買収されそうになった。夜半、アルムガートは 朦朧としながらも生きており、フランツを助けるため、舞台を横切って去る。

第三幕:森の中のエルフェンシュタイン:岩、滝、松、月光

 森の中で精霊や亡霊が歌い踊っている所へヘドヴィヒが現れる。アルムガートは、自分も霊だと思い込もうとし、姿を隠す。男達が到着し、ここが 宮殿だと思いこむ。コンラートは、若かりし頃の淫らな行為の自慢をする。そこで彼らは彼らに対するゴットフリートの策略に気づく。彼は、翌日 処刑すべく捕縛される。しかしながらコンラートは、妖精達の歌によってトランス状態に落ちる。ヘドヴィヒは復讐を誓って叫ぶ。

第四幕:岩に囲まれたクロイツナハ城:武器、弾薬、大砲、夜。

 兵達は、襲撃の準備をしている。フランツは、今は妖精になっていると思っているアルムガートに会えなければ自殺すると脅したが、彼女が入ってきて、 これまでのいきさつについて説明し、皆は和解する。彼女は彼にこれまでのトラブルは、夢であり受難は愛の起点になると語る。彼らは去る。 ヘドヴィヒは、兵達に引きずり込まれる。尋問の後、彼女とコンラートは互いに認識し、彼女は、彼が歌を強要して死に至らせたと思っているアルムガート の父親であることを明らかにする。ゴットフリートが鎖で縛られて連れてこられる。しかし彼を捕縛した人たちが去ってしまうとコンラートは彼を解放して しまう。アルムガート、フランツ、ヘドヴィッヒ、及びコンラートは、一緒に逃げることとする。しかし、傭兵部隊が乱入してくる。妖精達が呪いを唱える と、ある者は峡谷に落ち、他の者は別の谷に姿を消した。王宮、地元の民及び地方の父祖の地も救済された。 (Wikipedia-英より)